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Vo.鈴木

Vo.鈴木「CRICKET QUARTET解散について」

2018.07.13

7年間歌い続けてきた、愛するCRICKET QUARTETが解散します。
僕にとってはとてもショックで悔しくてやりきれない決断でした。

あまり良く取られないかもしれないし、他のメンバーが抱く気持ちと錯綜してしまうかもしれませんが、取り繕いも隠したくも嘘をつきたくもないので、僕から見たバンド解散の経緯と僕個人の気持ちをお伝えさせて頂ければと思います。

みんなから”クリカル”と呼んでもらい、音楽のみならずメンバー同士の雰囲気までもを愛してもらえた7年間でした(現メンバーでは4年間)。まずはいつも側にいてくれる皆さんに、心からのありがとうを言わせてください。本当に今までどうもありがとう。

クリカルの4人は皆、どうしようもないほどに頑固で意地っ張りで言葉足らずで不器用で。そして何より、音楽がとても大好きでした。

結論的には、4人で1つの作品を作るために、心を通わせることができなくなってしまった。全員がそれぞれ我慢をしながら楽曲を作っている状況になってしまった。それが解散を決定づけた要因でした。

気づけばそうなっていた。というわけではなく、随分と前からその不安はあった。
頑固で不器用な音楽好きってだけではなく、4人が4人ともバンドに対する考え方や好きな音楽がまるで違う。
それでもその4人が一つになれた時の高揚感を僕はずっと信じていたし、まったく違う色を塗りたくったような奇妙で綺麗な絵画のような、そんな面白さがクリカルの良さだと確信していた。

その良さを損なうことなく、みんなが気持ちよく音楽を続けるためにやれることはやってきた。
メンバーに対する悩みが膨らんできたときは、それぞれが傷つかないように解決策を探ったし、もちろん彼らも全員の考え方を受け入れていこうと必死で頑張っていた。でもそれが、みんな同じようなタイミングで限界を迎えてしまった。

喧嘩もよくした。

解散が頭によぎったときのスタジオで
「やりたいことはこれじゃない。このアレンジは嫌だ。」そんなことを言われた。
「それならみんなが納得できるぐらいの良いアイデアを持ってきてよ、俺の思う曲の理想像とは違うから。」僕はそう言った。
軽い言い合いになっている内に他のメンバーもイライラしていて、結局、悪口交じりに怒鳴りあうメンバーを目にしてしまう。
「やりたくない」と言われたことも、その価値観を跳ねのけてしまう自分の音楽観も、悪口が出てしまうほど信頼し合えなくなったメンバーも全部ひっくるめて「もうダメかもな。」と僕の限界はそこで来てしまった。

翌週、みんなに提案をした。「解散するっていうのはどうやろ?」
全員すぐに「そうだね」と言った。
みんな同じ気持ちだった。

やりたいこと、進みたい方向がそれぞれの中にあった。
メンバー一人一人がこの先も楽しく音楽を続けていくために僕らはこの決断をした。

その後、スタジオで曲を演奏するたびに「なんでこんな良いバンドが解散せなアカンのやろうなぁ。」と思ってしまう。
だけどあれ以来新しい曲は作っていない。曲が作れなくなったらバンドとしてはいられない。

良いバンドが良いバンドのまま終われるように、崩壊したライブなど見せないように、僕らはこのままで12月20日のワンマンライブを迎えるつもりです。

そしてその後、CRICKET QUARTETというバンドワゴンは、いよいよドライバーがいなくなり、それぞれの新しい車に乗っかって違う目的地へ向かいます。それが2人乗りなのか5人乗りなのか、はたまた夢と自分だけを乗っけていくのか、今はまだわからないけれど、それまでは相変わらずの4人でブーブー音を鳴らしながら走ります。片道分のガソリンは12月20日で切れちゃうけれど、最後の最後まで、どうかCRICKET QUARTETを愛してやってください。

いつも応援してくれている皆さんへ、最大の感謝と謝罪をこめて。

2018.7.13
CRICKET QUARTET Vocal
鈴木健史